「もう全部部品を交換しないとギアがガチャガチャ変わってしまうのは、なおらんと自転車屋さんに言われてのん。」
グローリーパッカーズの前を自転車で通られた方。

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えー、そんなことないですよと、ご提案させていただきました。単純な五段変速。変速レバーは無段階式。まず直るはずです。しかしそれ以上に、全バラし組み直しのオーバーホールが必要な自転車でした。
ご予算を相談いたしまして、2万円ぐらいまででお受けしました。

もう長いあいだ、調整整備をされていない様子でした。タイヤとグリップ、ブレーキシュー、ワイヤー類は新調が必要な状態でした。
前後ブレーキがおそらく故障のためかバラバラに交換されてあり、しかも右後ろのバネは、間違ったものでした。お客様にたくさん使っていただいたバイクほど、なかなか整備がたいへんです。

ブレーキは、カンチブレーキというタイプ。今だとシクロクロスバイクについてますが、基本的にはマウンテンバイクに昔使われていたタイプです。このブレーキはなかなかシビアで、融通がききにくいので、良く作動させるためには、工夫とテクニックを活かしてほんとコンマ5ミリぐらいの範囲で調整していくのです。ロードのキャリパーブレーキ、マウンテンバイクのVブレーキ、ロードやマウンテンバイクのディスクブレーキよりも、だんぜん調整しがいのある、差の出せるブレーキなのです。
自己満足になりますが、素晴らしく改善できました。

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今回はご予算の都合で、錆や傷などは洗車の範囲までということになりましたので、メッキ部の錆などはレストアしておりません。しかし、回転ベアリングなどは幸い油っ気が少し残っておりましたので洗浄でピカピカの稼働内部。
自転車はすべての箇所がこのように健康を取り戻せますし、健康を維持もできます。使いっぱなしだと病気や怪我をしてしまいます。状態によっては治癒できなくなってしまうこともあります。

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さて、今回はオーバーホールだけでなく、軽快にカスタムしませんか?ということで、シングルスピード化。変速レバーを取り外し、前の変速機を取り外し、後ろの変速機を改造してチェーンの張りを保つテンショナーにしました。
バッチリ良い状態になりました。
乗り心地よく、軽快でよく走りよく止まる!
私も整備させていただきながら、変化を楽しませていただきました。感謝です!

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